甲状腺腫瘍


 咳や呼吸に異常がみられたり、喉にしこり

が見られたら直ちに検査を受けましょう。

<症状と原因>
 甲状腺とは頚部にある甲状腺ホルモンを作っている組織です。およそ中年期に発症し、腫瘍ほとんどが悪性の腫瘍です。頚部が腫大により、咳が見られたり、呼吸や嚥下機能に問題が起こったりします。さらに悪化すると周囲の血管まで広がり、手術不可能になってしまいます。また、周囲へ広がり、肺へ転移する事もあります。

<治療の方法>
 小さいものであれば手術で切除する事ができます。
腫瘍が大きくなってしまうと放射線治療や抗がん剤を使って対処します。日常から頚部をよくチェックする事が一番の予防法です。わずかでもしこりを感じたならすぐに獣医師の診察を受けましょう。

腺腫


 老犬は様々なガンを発症しやすい為、中年
期を迎えたら定期的な検診が必要です。

<症状と原因>
 皮膚の中や目の周囲にできる腺腫は、油脂を分泌する皮脂腺から発症するため、皮脂腺腫と言われています。皮脂腺は、皮膚の毛根部分にあって、体表の油を出す所です。そこの出口がつまってしまって、中で化膿を起こしたり、しこりになってしまうというものです。肛門のまわり、まぶた、耳、指等に滑らかな腫瘍が見られます。

 いわゆる両性の腫瘍に分類されます。小さく、腫瘤が多発するケースがあります。物質的に練り歯磨き状が分泌されていることが多いです。皮膚の腫瘤いがいでしたら、症状は大丈夫です。ただし傷ついたりして二次的な炎症・感染を誘発してしまいます。老犬の犬に発症しやすい皮膚の腫瘍です。犬の皮膚の腫瘍のうちの約5~35%を占めております。

<治療の方法>
 腫瘍の転移はまれですが、局所再発は多いため、広範な外科的切除が有効な治療です。治療は手術によって切除します。再発は特にありませんが、多発することが多いので、別に新しい腫瘍ができることはあります。

 去勢手術をしていないオスでは、他の腺種である肛門周囲腺腫かが、肛門周囲の腺組織から発症します。皮脂腺腫は被毛を持たないで、分葉状に増殖しますが、2cm未満です。良性の腺腫のように見える腫瘍が、悪性の腺ガンであったケースもあります。この時には、肺等の臓器に広がる可能性もあります。

血管外膜細胞腫


 腫瘍の取り残しを防ぐ為、外科的処置によ
る大規模な切除が必要な腫瘍です。

<症状と原因>
 米国の調査(1966~70)では、脂肪腫に次いで多くみられ、腫瘍性病変の約10%を占めている。「血管周皮腫」、「血管周囲細胞腫」ともいう。毛細血管や小静脈の外側を螺旋状に取り巻く血管周囲細胞から発生すると考えられている。

 外科的切除のほかに、補助的な療法として放射線療法やドキソルビシンによる化学療法も試みられている。

<治療の方法>
 一般的には手術により切除しますが、取り残しが多く、再発するとさらに悪性化する場合が多く、部分的に生検して病理診断を行い治療法を決定しますが、広範な切除または断脚が必要であると考えられます。

皮膚乳頭腫


 切除するケースと切除しないケースがあり
ますが、どちらも早期発見心掛けましょう。

<症状と原因>
 皮膚の黒色腫は犬の皮膚腫瘍の中では比較的少なく、黒い犬や年齢を重ねた犬に多いです。頭部・四肢・胸部・腹部・背部に境界明瞭で、ドーム型、黒色の結節ができるものは多くは良性の黒色腫になります。切除しましたら、大体の場合は治癒します。ただ口腔内や爪床(爪のつけね)に発生するものは非常に悪性で、発見したときにはリンパ節転移がすでに起こっていれば危険です。

 犬のウイルス性乳頭腫は通常3カ月以内に消滅し免疫ができるため、処置は必要でない場合があります。退縮した大きな腫痛は悪臭をするケースがあります。病変が大きければ、凍結手術・電気メスによって治療する。

<治療の方法>
 乳頭腫は目障りなこともありますが、切除する必要がある乳頭腫は出血や感染が起こっている場合や、それ以外に問題がある場合のみです。乳頭腫は治療をしなくても、自然に退縮します。皮膚や粘膜を作る扁平上皮の良性増殖したもので、通常はカリフラワー状に盛り上がった病変となります。

 幼犬にみられる多発型は、パピローマウイルスによるもので、頭部、眼瞼、肢端、口腔に発生します。老犬にみられる単発型になりますと、生殖器に発生し・肢端・頭部・眼瞼・非ウイルス性である。切除すれば治癒してきます。

精上皮腫


 去勢により予防の可能性が高くなります。
愛犬の事をよく考えて決めましょう。

<症状と原因>
  精上皮腫は精巣腫瘍の種類の1つで、精巣の中の精子を作る精母細胞に腫瘍ができることにより、陰嚢部や足の付け根、乳腺やお腹周りが腫れたり、胴体部に脱毛や皮膚炎が見られることもあります。他にも食欲不振、元気がなくなるといった症状があり、ときには痛みを伴うこともあります。

 
精巣腫瘍の中にはリンパ節や周囲臓器に転移するケースもあります。

 
ある程度大きくなってからでないと症状が現れません。10歳前後の犬に多く発生し、転移する確立は10%以下です。

 
原因は判明しておりませんが、本来、陰嚢にあるはずの精巣が、腹部や足の付け根に留まってしまっている「停留精巣」の犬に多く見られるガンです。

<治療の方法>
  精巣を摘出する去勢手術を行う事が、精上皮腫は勿論、他の精巣腫瘍の治療法です。また、あらかじめ去勢手術をしていれば、予防する事が出来ます。

基底細胞腫


 早期発見がしやすい腫瘍です。悪性の場
合もある為、よく愛犬の体を確認しましょう。

<症状と原因>
 皮膚の表面の基底部にある細胞にできるガンです。主に頭頚部に硬いしこりとして発症します。
ほとんどのケースが良性の腫瘍で、他の場所へ転移する事はあまり見られませんが、そのままにしておくと、その場所で深く広がっていきます。また、まれに悪性の基底細胞腫であるケースもあります。

<治療の方法>
 外科的療法により、腫瘍全体をその周辺の正常な組織と共に切除します。切除する事が難しい場合にはバイオプシーを行います。

<早期発見方法>
 体の表面に発症するガンですので、早期発見が可能です。体中の皮膚や乳腺などの皮膚をチェックして、わずかでも異常なところがあれば、直ちに獣医師の診察を受けましょう。

肥満細胞腫


 切除により、外見が変わってしまう恐れが
あります。獣医とよく話し合いましょう。

<症状と原因>
 肥満細胞は、皮膚の血管や筋肉の周辺辺り・内臓の周辺を始めで・体のあらゆる組織にあります細胞です。虫刺に刺された・花粉等・外部から動物の体に侵入する「異物」を感知した時に、ヒスタミンなどを放出します。患部に炎症を起こして免疫機能を強めて、異物を退治し、鼻水により外に押し出して、動物の体を守る重要な働きをしています。

 肥満細胞が腫瘍になったのが肥満細胞腫で、高齢期の犬に発症しやすい病気です。脾臓や腸管などに大きな腫瘍ができれば、ヒスタミンがたくさん放出されてしまい胃潰瘍になったり出血によって貧血状態に陥る時があります。

 発症しやすい犬の種類はボクサーやブルドッグがかかりやすく、四肢・会陰部・頭部・首などに発生します。また、80%以上に胃や十二指腸の潰瘍が発見されるのが特徴です。診断は比較的簡単で、多くは針による吸引バイオプシーにて判定できます。大きく腫瘍の部分を手術で切除する治療が一般的です。

<治療の方法>
 肥満細胞腫は外科的に切除して、病理検査を行います。がん性の肥満細胞腫には、これ以外に化学療法や免疫療法を行います。肥満細胞腫と考えられる症状が発症した状態なら血液検査・組織検査・およびレントゲン検査などによって細かく詳しく診断する。腫瘍自体が小さく分化型してあり皮膚の特定の部分のみでしたら外科手術により腫瘍を切除します。

 ただし四肢や頭部に腫瘍を発見したなら、切除するのが厳しくできないのです。腫瘍の境界が不透明なら外科手術のみでなく、化学療法や切除した腫瘍周辺の組織への放射線治療を併用するのが必要です。

 体のあらゆる箇所に同時多発的に発症や転移を起こしていたなら、外科手術や放射線治療も効果がでにくいので、抗がん剤およびステロイド剤などを投与する化学療法がメインとなってしまいます。

血管腫


 急速に全身へ広がる為、広範囲の切除
が必要となります。

<症状と原因>
 血管腫とは、細い血管が無数に絡み合ってできた腫瘍状の塊で、ちょうどスポンジのような構造で血液を多く含む。血管腫になる原因は不明だが、先天的な要素が強いとされる。発症部位により異なりますが、咳・呼吸困難や食欲不振等様々な症状があらわれます。

 また血管の内皮細胞より発生する悪性腫瘍で悪性血管内皮腫とも言われます。肉腫として発生しないで、血管腫の悪性化としても発生しています。犬の血管肉腫の好発部位は脾臓・心臓等や皮下組織と言われてます。

 血管が存在する全身の組織で骨や中枢神経・口腔・膀胱・鼻腔・等にもいろんな場所で発症します。犬が血管肉腫する発生平均年齢は9~10歳で犬の種類はシェパード起きやすいです。犬の性別差ではオスの方が比率的に多いです。短い毛の犬で皮膚組織がない種類で腹側腹部や陰嚢の皮膚に高頻度に発生しやすい。ダルメシアンやビーグルなどは本肉腫の皮膚発生リスクが高いとも考えられます。

<治療の方法>
 犬の血管肉腫の転移は急速で血行を介して肺・肝臓・心臓・大網膜・筋肉・脳などへ起こります。外科的手術によって腫瘍の切除をおこないます。広範囲な切除の場合には化学療法がすすめられることもあります。

犬の黒色腫(メラノーマ)


 口腔内のチェックは歯磨きの時に、皮膚の
チェックはブラッシングの際に行いましょう。

<症状と原因>
 
黒色腫(メラノーマ)は良性(メラノサイト-マ)・悪性(マリグナントメラノーマ)で分かれています。「黒色腫」はその名の通りで、腫瘍の色は茶色から緑黒色を呈しているが、鮮明で色素のないものもあります。色素の濃さは必ずしも悪性の強さを表してはいません。黒色腫(メラノーマ)は口腔内・眼球・皮膚・指等にみられます。口腔や指に生じるものは悪性がほとんどで、皮膚や眼球には黒色細胞腫の発生が多い。

 皮膚の黒色腫は、犬の皮膚腫瘍の中では比較的少なく、黒い犬、老犬に多い。頭部、四肢、胸部、腹部、背部に境界明瞭なドーム型黒色の結節ができるものは多くは、良性の黒色腫である。

 皮膚の悪性黒色腫の発症しやすい平均発生年齢は9~11歳で,3歳齡でも起きたケースもあります。性別では、メスよりオスが多いです。皮膚の色素沈着度が悪性黒色腫はリンパ行性および血行性に早期に転移し、黒色腫と診断された時点ですでにリンパ節や肺に微小転移に存在します。

 切除でふつうは治癒する。しかし口腔内や爪床(爪のつけね)に発生するものは、非常に悪性で、発見したときにはリンパ節転移がすでに起こっていて手遅れのことも。

<治療の方法>

 
一般的な治療法としては、扁平上皮がんの場合と同じように、周囲組織を含めて切除します。がん細胞を確実に破滅させるために、悪性黒色腫の切除後に、術部とがんが広がっている部位に放射線療法を行うこともあります。

犬の皮膚組織球腫


 自然に消失してしまうケースもありますが、
外科手術で取り除くのが最善策でしょう。

<症状と原因>
 犬の皮膚組織球腫は、主に1~2才の若い犬に見られる変わった腫瘍。皮膚組織球腫は、犬の特有で皮膚の腫瘍になります。他の動物たちでは認められません。一般的に腫瘍は老齢の動物の病気と考えます。ただ長生きした老齢の犬よりも、若い犬に多く発症します

 症例の50%は年齢1~2才未満のワンちゃんに発生しています。また純血種犬の方が雑種犬よりも発生率が高いです。耳翼が最も好発する部位だが、四肢、首、頭などにも出現する。通常、単発性です。大多数は、1~2cmで、単発性です。この腫瘍の場合、自然に消失してしまうことがある。

<治療の方法>
 組織球腫のなかには外用コルチコステロイド剤で縮小し、消滅するものもあります。しかし、組織球腫よりも厄介な肥満細胞腫との鑑別診断を厳密に行うために、ほとんどの場合には外科的切除を必要とします。

 成長が速くて悪性疾患と考えるかもしれませんが良性の腫瘍です。この腫瘍の周りにリンパ球が、集まり自然に消えます。しかしあまりにも1~2cmより大きく、部位によっては切除します。症例のなかで切除した部位から再び起きたりや別の部位に新たに腫瘍が発生する事もおきます。多発性も、まれに報告されていますが治療しなくても約8~12週間で消失します。